オミクロン株(BA.1株)による第六波の収束を見る前に現れたステルスオミクロン株(BA.2株)への警戒が高まっています。
高い感染力であっという間にデルタ株と置き換わったオミクロン株(BA.1株)ですが、現在はそのオミクロン株(BA.1株)を上回る感染力を持つステルスオミクロン株(BA.2株)への置き換わりが世界中で進んでいます。
日本でも警戒すべきステルスオミクロン株(BA.2株)について、ウイルスの特徴と日本の現状について解説します。
ステルスオミクロン株(BA.2株)とは
ステルスオミクロン株(BA.2株)は、オミクロン株が変異して生まれた亜種のひとつです。
もともとオミクロン株には第六波を引き起こしたBA.1株のほか、BA.2株・BA.3株があり、最初に広がったのがBA.1株、そして今拡がりを見せているのがステルスと呼ばれるBA.2株です。
なぜBA.2株が”ステルス(隠密)”と呼ばれるのか、その理由は発見のしづらさです。
BA.2株は欧州で行われているPCR検査のSGTF法では検出できないことからこの名前が付きました。
ステルスオミクロン株(BA.2株)の4つの特徴
①感染力が非常に高い
現在、わかっている特徴の1つは、ステルスオミクロン株(BA.2株)はオミクロン株(BA.1株)よりも感染力が高いということです。
デンマーク国立血清研究所では、ステルスオミクロン株(BA.2株)は、従来のオミクロン株(BA.1株)と比べて感染力が1.5~3倍強いと発表しています。
それ以外にも感染力の高さは2倍などと発表している機関もあります。
いずれにせよ、ステルスオミクロン株(BA.2株)がこれまでのオミクロン株(BA.1株)よりも感染力が強くなっていることは確実といってよいでしょう。
②重症化リスクは低い
感染力の強いステルスオミクロン株(BA.2株)ですが、オミクロン株(BA.1株)と同様、重症化リスクは低いといわれています。
その症状としては、
- 発熱・悪寒
- 息切れ・呼吸困難
- 咳
- 咽頭痛
- 鼻水、鼻づまり
- 頭痛
- 倦怠感
- 筋肉や体の痛み
- 味覚嗅覚障害
- 吐き気・嘔吐
- 下痢 など
重症化リスクは低いといえど油断は大敵。
引き続き、感染症対策を徹底しましょう。
特徴③潜伏期間が短い
ステルスオミクロン株(BA.2株)は、オミクロン株(BA.1株)よりも潜伏期間がさらに短いという特徴もあります。
オミクロン株(BA.1株)の潜伏期間(中央値 2.9 日)よりも半日ほど早いといわれています。
特徴④再感染の可能性がある
ステルスオミクロン株(BA.2株)は、オミクロン株(BA.1株)にかかったことがある方の再感染もまれに起こります。
「以前にオミクロン株(BA.1株)にかかったからステルスオミクロン株(BA.2株)にはかからない」と高を括るのは危険です。
再感染の可能性はゼロではないので引き続き徹底した感染症予防を行いましょう。
日本では2月に東京で市中感染が確認。引き続き徹底した感染症対策を
海外ではデンマーク・ノルウェー・スウェーデンなど次々にオミクロン株(BA.1株)からステルスオミクロン株(BA.2株)へと置き換わりが急激に進んでいます。
日本でも2022年2月17日に初めて東京でステルスオミクロン株(BA.2株)の市中感染が確認され、その後も大阪や愛知、北海道、山形など各地でステルスオミクロン株(BA.2株)に感染した患者が確認されており、確実に国内でステルスオミクロン株(BA.2株)は広がっています。
特に警戒したいのが、人の移動が激しくなる3月・4月。
「2022年4月に大きな波が来る可能性がある」とステルスオミクロン株(BA.2株)による第七波に警鐘を鳴らす医師も少なくありません。
これ以上のステルスオミクロン株(BA.2株)の拡大を防ぐために、一人一人が今まで以上に徹底した感染症対策をとるようにしましょう。
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