変異種によって主な症状や潜伏期間等も異なるため、政府のコロナ対応もその時点で流行している変異種によって変わっています。
その1つが『濃厚接触者』の待機期間です。
当初は10日間であった待機期間ですが、オミクロン株の特性や社会経済活動の維持のため、現在では大幅に短縮されています。
そこで、ここでは、『濃厚接触者』の考え方と短縮された無症状の『濃厚接触者』の待機期間について解説していきます。
そもそも『濃厚接触者』とは
まず、確認しておきたいのが『濃厚接触者』の考え方です。
『濃厚接触者』とは、陽性者の感染可能期間内(発症日の2日前から診断後に隔離されるまでの間)に陽性者と以下の範囲で接触した人を指します。
- 陽性者と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった方
- 手で触れることができる距離(1メートル程度)で、マスクなどの必要な感染予防策なしで、陽性者と15分以上の接触があった方(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から陽性者の感染性を総合的に判断する)
- 適切な感染防護無しに陽性者を診察、看護若しくは介護していた方
- 陽性者の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い方
家族や同居者に陽性者が出た場合はほぼ『濃厚接触者』となります。
無症状の『濃厚接触者』の待機期間は5日間に
『濃厚接触者』となった場合、原則として陽性者と最終接触があった日を0日として7日間の待機と健康観察が必要です。
しかし、潜伏期間が短いというオミクロン株の特徴を踏まえ、2022年3月16日付で厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部から発出された事務連絡により、業種を問わず無症状の『濃厚接触者』の待機時間が5日目から待機解除が可能となりました。
『濃厚接触者』が待機時間を短縮する条件として、
- 無症状である
- 待機4日目と5日目の2回、抗原定性検査キットで『陰性』と確認
の2つが必要です。
待機5日目の抗原検査キットで『陰性』と確認されればその後から待機を解除できるようになっています。
注意したいのが、検査する抗原検査キットは自費となり、自分で用意する必要があること。
その場で慌てないように『抗原検査キット』を最低でも2個用意しておくようにしましょう。
ちなみに2回目の検査の結果が『陰性』と確認し待機を解除する際の保健所への確認は不要です。
『濃厚接触者』の待機期間の数え方
また、『濃厚接触者』の待機期間の日数の数え方を勘違いしている方も多いのでご注意を。
間違える方が多いのは、陽性者と最終接触があった日を1日目と計算するミス。最終接触があった日は日数に数えません。
具体例を挙げると、陽性者と接触した日が4月1日だった場合、4月2日を待機1日目とし、4月6日までが待機期間となります。
その間、『濃厚接触者』は可能な限り外出は避け、他者との接触を断ち、毎日検温など健康状態の観察を行ってください。
そして、4日目の4月5日・5日目の4月6日の2回、抗原定性検査で『陰性』を確認することができれば、4月6日の検査後から待機解除となります。
待期期間を短縮しても7日目までは健康観察の継続を
現在主流となっているオミクロン株は、潜伏期間が短く、感染した場合は比較的早く症状が現れる変異ウイルスのため、『濃厚接触者』の待期期間の短縮はこれ以上経済活動にブレーキを掛けないためにも理にかなった判断と言えます。
しかし、『濃厚接触者』が抗原検査キットを使った待機4日目・5日目の検査で『陰性』と出たとしてもそこで気を抜くのは禁物。
検査結果が陰性でもその後に発症する場合もあるため、引き続き、マスク着用・三密回避・手指消毒などの感染症対策を行い、本来の待機期間である7日目までは健康観察を行ってください。
また、感染症弱者(高齢者・子ども・基礎疾患のある方)との接触・他者との会食や感染リスクの高い場所の利用なども可能な限り避けるほうが望ましいです。
また、第6波を引き起こした変異種・オミクロン株(BA.1株)による感染者数が徐々に減ってきたと思いきや、2022年4月上旬から再び感染者数が増えてきています。
ステルスオミクロン(BA.2株)や他国での新たな変異種の登場などもあり、今後も引き続き警戒が必要であることは変わりません。
今回、『濃厚接触者』の待期期間短縮の判断の目安として使われている『抗原検査キット』ですが、そこで使って終わりにするのはもったいない!
『抗原検査キット』は、感染力が強く、感染しても無症状や軽症であるケースが多いオミクロン株・ステルスオミクロン株の感染をいち早く知るために有益ですので、『抗原検査キット』を日常的な健康チェックに活用することをお勧めします。
ぜひ自宅には『抗原検査キット』を十分に常備しておきましょう。
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